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West Coast Trail

2009/05/09 Sat

 West Coast Trail(以下WCT):カナダ・バンクーバー島の南西、パシフィックリム国立公園内にある全長75kmのトレイル。
ガイドブックには→「経験のあるグループが綿密な計画のもと初めて挑戦できる超ハードコース」…と書いてある。

 WCTの歴史は1800年代後半、電線を引く為に開かれたところから始まった。
トレイルはその後、難破船の救助用のトレイルとして切り開かれ、一般人用のルートとして歩かれるようになったのは1960年代以降。
WCTとして確立したのは1993年と比較的新しい。

 パシフィックリム国立公園そしてWCTのハイライトは、何と言っても原生の大自然だ。
それだけに入域には厳しい規制があり、1日にスタートできる人の数は26人。
入域過多による自然へのハイ・インパクトを防ぐと同時に、入域者全員にオリエンテーションを徹底させる目的もあるようだ。
公園内には熊や狼・クーガーが生息し、ルート上には危険な箇所がいくつもある為、オリエンテーションは絶対的に必要なのだろう。

 そんなWCTを2人で歩いてきました。
2009年春のメインイベント!!


<Day1> 晴れ

 AM6:30のバスでVictoriaを出発し、Pachena bayのスタート地点へ到着したのはPM1:30。
オリエンテーションを受け、出発したのはPM2:30。
start.jpg

 特に何をするわけでもなく、何気なく歩き始める。
これから続く75kmの道のり…期待で自分がワクワクしているのが分かる。
1泊目のキャンプ地、Michigan Creekまでは12km。

 少し行くと、1つ目のラダー(梯子)が現れた。
ラダー1
この先、谷間がある度にラダーで昇降を繰り返す。
高いもので1本約10m、場所によっては5,6本連なっているところもあり、かなりの高さになる。

 しかしラダー以外は比較的up・downも少なく、何よりも晴れていたためとても歩きやすかった。
↓トレイル上のview point。
sea lion
岩場にアシカの群れ、そして沖合には鯨の潮吹きが何度も肉眼で確認できる。
しかし残念ながら、僕のカメラには写らなかった。
そして鯨を感じられたのも、この時が最初で最後だった…。

 その後も順調に歩き、あっさりとキャンプ地に到着。
↓1泊目のキャンプ地Michigan Creekより。
Michigan Creek

 初日ということ、また天気も良かったため、かなり余裕のあるスタートとなった。
この先がどんなに厳しいか…なんてことは考えず、満足の初日だった。

 1日目:走行距離12km/約4時間


<Day2> 雨

 6時半起床、7時半出発。
2泊目のキャンプ地、Tsuiat Fallsまでは13km。

 歩き始めてすぐに雨が降り出した。
事前の天気予報で覚悟はしていたが、いざ降られるとがっくりしてしまう…。
このエリアは雨が多くて有名だし、しょうがないと自分に言い聞かす。

 そんな悪天候の中でも、楽しく歩けたのがこのビーチ↓
Beach
誰もいないビーチに自分達だけの足跡…なんていうシチュエーションに酔いながら、冒険してるって気分にさせてくれる。
Beach2

 このあとはビーチ→森→ビーチ→森と歩き、キャンプ地Tsusiat Fallsに到着。
森の中はwetではあったが、そんなにストレスにはならなかった。

 到着直後、一瞬だけ見えた青空。
Tsusiat Falls Camp

 キャンプ場横にあるTsusiat Falls
Tsusiat Falls

(左)焚火で靴を乾かすと革がボロボロになるのでお勧めしない。(右)夜は洞窟状の岩場にテントを張り、雨をしのいだ。
Tsusiat Falls Fire Tsusiat Falls Camp Tent

 2日目:走行距離13km/約9時間


<Day3> 晴のち雨

 6時起床、晴れ!
Tsusiat Falls Camp morning view

 晴れているだけでテンションUP↑、太陽様はいつも偉大です。
3泊目のキャンプ地Cribs Creekまでは17km。
 
 はじめはビーチルートを選んだ。
Tsusiat Falls Camp start

 WCTでは、海岸線を歩くか森を歩くかの選択を迫られる個所がいくつかある。
それは潮が満ちた時に海岸線のルートがなくなってしまう時間があるから。
間違えれば来た道を引き返さなければならないし、最悪その場から動けなくなる可能性だってある。
実際にそうなったカップルと途中ですれ違ったが、彼らは波の届かない場所を見つけそこに泊まったらしい。
自分達も気をつけなければ…。
山も海も甘くはない。

 ところがビーチと森を結ぶルートは場所によってはとても分かりづらい。
この日も森に入らなければいけないところを通り過ぎ、引き返した事が2度ほどあった。
言うまでもなく精神的にも肉体的にも疲れる…。

↓ここの岬も潮が満ちたら通れない。
Day3 beach

 歩き始めて7,8kmのところで大きな川?にぶつかる。
Nitinat Narrowsと呼ばれるこのエリアは上流に湖があり、ちょうど汽水域になっているのだろうか?
潮が満ちれば海となり、引いていれば川と言った感じ。
ここは自力では渡れないのでボートで渡してもらう。
Nitinat Narrows
 
 ボートはネイティブ(先住民)の人たちによって運行されている。
パシフィックリム国立公園内には、地図を見るだけでも20箇所近く彼らの土地があり、そのいくつかは居住区となっている。
渡し船の料金は1人15ドル。
ちょっと高い気もするが…。

 渡し船の後は4kmほど森やネイティブの居住区を通る。
ハイシーズンはここでビールやハンバーガー・カニが食べれるらしい。
↓川もいい(Cheewhat River)
Cheewhat River1 Cheewhat River2
75kmの間、いくつもの川がトレイルを横切って海に流れていたが、どの川も自然の流れでいい川だった。
当然ダムなんてない。

 再びビーチへ。
↓休憩中に出会ったイタチ?のような動物と目の赤い鳥OysterCatcher(ミヤコドリ)
イタチ
ブリブリ
ちょっと小さくて分かりづらいかな。

 その後はビーチを歩いたり、岩場を歩いたり。
天気も晴れ曇り…たまに雨。
Day3 beach rocks Day3 beach rocks yuki
Day3 beach2 Day3 beach3

 波のパワーは凄い!
Day3 wave

 この後は土砂降りの中ひたすらビーチを歩いたが、予定していたCribs Creekを通り過ぎてしまい、さらに6km先のBonilla Pointでキャンプを張ることに。
到着はPM9:00と大幅に遅れ、同時に日も暮れ、あわただしく夕食を流し込み、眠りについた。

 3日目:走行距離23km/約13時間


<Day4> 雨
 
 8時起床、今日も雨だ。
湿った寝袋は居心地が悪い…。
仕方なく外に出て、朝の支度にとりかかる。
↓即席レインシェルター
Bonilla Point Rain Shelter

 4日目はCullit Coveまでの10km。
昨日余分に歩いたおかげで、余裕の10kmかと思われたが…。

 出発は10時、はじめは3kmのビーチだ。
濡れて重みを増したバックパックが肩と腰にのしかかる。
砂に足を取られ、なかなか歩くスピードが上がらない。
はじめから遅れ気味なペースに焦りつつ、黙々と歩き森へ。

 しかし、こちらも厳しい。
pond.jpg
池のような水たまりばかりで、思うように前に進めない。
木の根と自分の杖を頼りに、一歩一歩足を進めるが。
浮いているだけの木に騙され、水と泥の中にズボっ…。
昔のTV番組、風雲たけし城を思い出す。

 1km歩くのに1時間以上!
我慢我慢と思いつつも、ストレスがたまる。

 相変わらずのラダー。
Radder.jpg
 
 そして人力ケーブルカーと吊橋。
トロッコ Suspension Br
WCTには全部で5台の人力ケーブルカーがあるが、Klanawa CreekとCarmanah Creekにかかるケーブルカーは、距離が長くきつい。

 たまに登場するボードウォーク。
ここはラスタカラー!
Rasta Rd
はじめは滑るのでボードウォークはあまり好きではなかったが、この頃は距離も時間も稼げるのでむしろ嬉しかった。

 そして最後も大いにラダーで下り、ケーブルカーで川を渡り、キャンプ場に到着。
Radder to トロッコ

 雨風が強くなる中、岩陰にテントを張り、晩飯を流し込み、足早に寝袋に滑りこむ。
「明日は晴れるっしょ!」などと根拠もない希望的天気予報をしつつ、祈るような思いで眠った。

 4日目:走行距離10km/約8時間


<Day5> 雨

 夜中、雨・風・波・岩のハーモニーで何度も目が覚める。
テントも過去最高に風で歪んでいる。
急に外に吊した食糧が心配になり、外に出るももの凄い風と雨。
何も飛ばされていないことを確認し、テントに戻り「頼むからどっちか止んでくれ」と祈りつつもう一眠り。

 願いは届かず、7時になってもハーモニーは終わりそうもない。
行くしかないだろう…。
入念な計画のもと分担して支度(強風でテントをたたむのがやたら難しい)。
そしてAM8:00過ぎに出発。
最終キャンプ地Thrasher Coveまで12km。

 昨日最後にあれだけ下ったという事は、今朝はそれだけ登るって事だ。
スタートから急な登り→ラダーを繰り返し、一気に標高を上げるのと同時に体温も上げる。
しかし登りきるとすぐに下り、また川にぶつかる。

 「橋が流されて無い」そんな看板を横目に川の方を見ると、ロープが一本両岸を結んでいる。
なるほど…。
rope river
普段は大したことない川も、雨で増水すればかなりの流れになる。
ちなみにこの写真のすぐ左(下流)は滝。

 そんなup・downを繰り返すこと7km、ここで道はまたしても海と森に分かれる。
ここは悩んだ。
海のルートは難しいと地図にも書いてあり、森へ行った方が無難なのか?
いやいや、潮の時間はパーフェクトだし、そこさえクリアすれば海から行ける。
しかし波はかなり高い…。

 悩みに悩んだ結果は海!

 海ルートの途中にあるOwen Pt(ここは潮位1.8m以下でないと通れない)までは2km強。
残り時間は2時間…行ける!

 Owen Ptまでは波に浸食された岩場を歩く。
Owen Pt 1 Owen Pt 2
Owen Pt 3 Owen Pt 4

 そしてちょうどいい時間(PM4:45)にOwen Ptを通過。
干潮はPM4:53。

 しかし喜びもつかの間、残り3kmは長く険しい道となった。
slip rocks
 Owen Ptを境に岩の質が全く変わり、岩と大木ルートに変身。
岩はどこに足をおいても滑る状態で、まるで氷の塊の上を歩いているよう。
さらにその岩も場所によっては車サイズ。
もちろん木達も雨でつるつる。
それを一つ一つ乗り越え、足を滑らせながら進む。

 だいぶストレスも溜まってきたある時、少しでも楽なところを歩こうと低い位置に移動した嫁を波が襲った。
恐怖で凍りつく嫁、その手を引き足早に高い位置へ戻る。
なかなか進めない焦りと、潮が満ちてくるプレッシャーが僕らから「余裕」を奪う。
「頑張ろう!行くしかない!」そんな言葉しか出てこない。

 最終キャンプ地Thrasher Coveに着いたのはPM8:00。
僕らのゴール地点から出発してきたグループ達で賑わっている。

 キレイな装備の彼らを横目に、湿って汚れたテントを張る。
だいぶ雨にも慣れた。
ドライがこの旅の一つのキーポイントだった。
そんな事を話しながら夕食を済ませ、明るいうちにテントに入った。
この湿った寝袋で寝るのも今晩で最後。
明日こそは晴れてもいいだろう…また勝手な希望的天気予報をしつつ、まくられた。

 5日目:走行距離12km/約12時間


<Day6> 雨

 早寝のせいか、起きたくないのに7時ごろ目が覚めた。
今日も雨、まぁもう最後だし…と意外にあっさりと現実を受け入れる僕ら。
しばらく寝袋の中で2度寝を試みるが、こちらは身体に受け入れてもらえず。

 最後の食事を済ませ、出発したのはAM10時。
今日はゴールまで、6kmの道のり。

 はじめの1kmは急な登りが続く。
急坂、スイッチバック、ラダーが順番にやってくる。
色々と消費し、多少水を吸ったが確実に軽くはなっているだろうバックパックは、まったく軽くは感じない。
さすが最終日、身体の疲れも最高潮。

 登り切ったあとはまた下る。
WCTスタイルもだいぶ読めてきた。

 思えば一つのトレイルの中で、あらゆるコンディションを経験した。
天気は、晴れ・曇り・雨・風、時々波。
トレイルは、土・砂・石・岩・泥・池・川・苔・根・吊橋・ラダー・ボードウォーク・ケーブルカー…。
結構アウトドアスキル、上がったでしょ!
そんな会話でテンションを上げつつ、歩き続ける。

 その後トレイルは最高地点まで登り、地味なup・downを繰り返しながらゴールGordon Riverへと続いた。
ゴール地点は特に何もなく、最後も渡し船でGordon Riverを渡り終了。
Gordon River
なんともあっけないゴール。

 とりあえず、無事にゴールできて良かった。
そんな気持ちをかみしめながらの記念撮影。
miss.jpg



 2009年春のメインイベント、West Coast Trailはこんな感じでした。
なんかきつくて辛そうなことばかり書いてしまいましたが、決してそれだけではないので勘違いしないように。
次は晴れた日に行こう!!
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コメント

Secret

No title

>>>ゆき@ガチャピン
行く価値はあると思うよ。
夫婦のきずなが深まります、確実に。
その前に早く遊びにおいでよ。

>>>TiFdyL
Thank's!
芋、心待ちにしています。
早くチャリに行こう!!

おめでと!!

WCT達成おめでとー!おつかれさまです。
写真見ててもほんとすごね。
今度ゆっくり話聞きたいです。芋でもやりながら。

No title

久しぶりっ!
いきなりの凄い旅日記に読んでてワクワクドキドキだったよ。
サイコーの冒険だね!2人はマジすごいっ!!!
っつーかウチも行ってみたいーーー!
ウチは最近冒険不足だからアウトドアスキルをもっと磨いて
いつか挑戦したいです☆

No title

>>>ayaha
thank's!

シーズンも終わりって感じだけど、ayahaの今後はどんな感じ?

No title

わー!やばすぎ☆
大自然パワーでHPかなりUP!
ケアルガしましょうv-20
こんなすごいトレイル制覇した2人にrespectv-237

summer

行く価値はあると思うよ!
戻ったらまたゆっくり遊ぼう!!

No title

いや~お疲れ様でした。
そして、無事に帰ってこれて良かった!!
おかえりなさいv-82
やばい所だね~私もいつか行ってみたい!誰かと!
今度ゆっくり話し聞かせてねv-218
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Author:tac
理想のライフスタイルを追及する旅の途中のtacです。
日々楽しく、優しく過ごせるよう、研究に余念がありません。
冒険は一生やめられないなって、今さら気がつきました。
そして、愛と感謝の気持ちを忘れない、暖かい世界を夢見ています。

one love,one heart,one soul

旅の舞台はSquamish,BC,CANADAです。

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